コンテスト

アーラ ブコ クリームチーズ コンテスト2024 結果発表

アーラ ブコ クリームチーズ コンテスト2024
結果発表

製菓のプロを対象に、アーラ フーズが主催する「アーラ ブコ クリームチーズ コンテスト 2024」。
第13回目の開催となった今回はテーマを設定せず自由な発想でアーラブコクリームチーズの美味しさを最大限引き出す作品を募集しました。
マスプロ部門はアーラ ブコ クリームチーズを20%以上使用することを条件条件に審査が行われました。
厳正なる書類審査を勝ち抜いたのは、生菓子部門5名、焼菓子部門5名、マスプロ部門4名の計14名のプロのシェフたちです。
9月25日、日本菓子専門学校で最終審査(実技審査)およびプレゼンテーションが行われ、それぞれのアイデアとスキルを生かした熱戦が繰り広げられました。
評価ポイントは、「味」「見た目」「市場性」「オリジナリティ」「プレゼンテーションスキル」「サステナビリティ」の6点。
味においては、おいしさはもちろん全体の構成や舌触り、食べやすさを評価基準としています。
それに加え、生菓子部門・焼菓子部門では「衛生面と技術力」、マスプロ部門では「パッケージデザイン」も審査対象となりました。
作品は審査員たちの厳しい目と舌で審査され、生菓子部門、焼菓子部門、マスプロ部門から、それぞれの優勝者が決定しました。
優勝した3人の方の喜びの声と、審査員のコメントをご紹介します。

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生菓子部門 優勝

クリームチーズを使った生菓子はムース系のものが多いと感じ、新たな切り口としてクリームに着目。アーラ ブコ クリームチーズをたっぷり配合したカスタードクリームと、バタークリームを古典菓子のエクレアに合わせました。カスタードクリームは、牛乳の一部をクリームチーズに置き換えて薄力粉を使わず炊き上げ、なめらかな口どけと、クリームチーズ本来のさわやかな風味を表現。バタークリームはモンブラン口金で細く絞り、濃厚な味わいながらも軽やかさを感じられる仕立てとしました。またSDGsの観点から、仕込みの段階では極力型を使わないことで、食材ロスを減らして作業効率を高めることも意識しました。エクレアは洋菓子店でなじみのあるお菓子なので、どこのパティスリーでも作っていただきやすいのではと思います。

[審査員コメント]
さすが3回目の出場だけあって、工夫されていていいお菓子だと感じました。クリームチーズを使ったカスタードクリームと、濃厚なバタークリーム、アプリコットジュレの酸味や香ばしい生地など全体のバランスがよく、アーラ ブコ クリームチーズの味わいが前面に出ていておいしかったです。実技審査中は作業を手際よく進めており、プレゼンテーションでは資料がわかりやすくまとめられており、説明も上手でした。

焼菓子部門 優勝

アーラ ブコ クリームチーズのふるさと、デンマークの人々が大事にする価値観「ヒュッゲ」。大切な人との食事や、仕事の合間の息抜きの時間がより楽しくなるような焼き菓子をめざし、スコーンをベースに開発をスタート。近年、2つのスイーツを組み合わせたお菓子が流行していることから、スコーンとマフィンを合わせた焼き菓子を考案しました。さらに、北欧菓子によく用いられるカルダモンとクリームチーズの組合せにオレンジを重ね、食後感が重くなりすぎないようにしています。また、クリームチーズの風味をより感じていただけるよう、クリームチーズフィリングを包んで焼成することに。冷凍・解凍しても分離しない配合を工夫することで、まとめて仕込むことが可能となり、ロスの削減にも繋がります。

[審査員コメント]
生地が軽く、オリジナリティがあって面白かったです。作業中、見ていて仕事量が多いと感じましたが、よくやり遂げましたね。細かな工夫がたくさんあるのが伝わってきました。クリームチーズを生地に練り込むのではなく、フィリングにして入れているのでチーズの味がしっかりと感じられました。また、水分の多いオレンジあんを合わせることで、カップの中はよりマフィンらしいしっとり感が、表面のさくっとした部分はスコーンらしさが表現されていて、よく考えられていたと思います。

マスプロ部門 優勝

アーラ ブコ クリームチーズと北海道産バターをブレンドした濃厚でリッチなチーズクリームと、甘酸っぱくフルーティーなハスカップジャムをセンターに閉じ込め、クッキーで挟んだ進化系バターサンドです。お菓子を通じて持続可能な社会づくりに貢献したいと思い、生まれ育った北海道の酪農とハスカップ農家、デンマークの酪農に対する課題を解決する一助になればと開発に取り組みました。北海道で在庫が過去最高水準となっている脱脂粉乳をチーズクリームに加えることで、アーラ ブコのミルキーなコクを際立たせ、クリーミーな味わいに仕上げています。販売は物産展や空港などの場で冷凍流通を想定し、解凍後の離水防止に効果的な凝固剤を使用することで工場での長時間のライン稼働によるクリームのダレ防止に成功しています。賞味期限は冷凍で14日間を想定しています。

[審査員コメント]
アーラ ブコ クリームチーズが総重量中25%配合されていて、チーズのコクにハスカップの甘酸っぱさがマッチして味わいのバランスがよかったです。チーズを模した見た目もかわいらしく、ヒットしそうですね。北海道ならではの素材であるハスカップを使いながら、しっかり安定供給できる量を確保し製造計画を立てていた点や、ラインで製造が完結する点も評価ポイントでした。高級感のある箱に入っていて見栄えもよいのですが、3個入りで1450円という価格設定はお土産菓子としてはやや購入しづらいのではと感じました。

入賞

生菓子部門

焼菓子部門

マスプロ部門

[審査員総評]

第13回を迎えた今回は、より自由な発想でアーラ ブコ クリームチーズと向き合っていただくべく、テーマを設けず開催となりました。そのため、面白いアイデアがたくさん見られ、作品にバラエティがあったのはとてもよかったと思います。また、会を重ねるごとに出場者のレベルが上がっていて、とりわけ作業の段取りや美しさについては甲乙つけがたく、審査員は皆さんの動きを一瞬でも見落とさないよう真剣でした。
アーラ ブコのコンクールは、お菓子としてのおいしさや美しさだけでなく「市場性」も評価に組み込まれているのが特徴です。アイデアやテクニックを組み込むのはもちろんですが、再現性があるかどうかも評価の対象になります。味わいの面では、クリームチーズの味をいかに引き出せているかが重要で、チーズが多すぎても、少なすぎてもいけません。微調整を繰り返して、このバランスが一番おいしい、というところまで追求しているかが審査の分かれ目になったのではと思います。試作すればするほど多くのデータを蓄積でき、職人としての深みになりますから、ぜひ繰り返し挑戦していただきたいと思います。